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| (1)イノベーションとは? |
- イノベーションとは、経済学的に、定義のある言葉であり、「利益を生むための"差"を新たに生む行為」である。
- 遠隔地貿易を例にとってみると、生産コストの安さに注目して、中国でモノを生産し、日本に輸入する。しかし、沢山の会社が同じことを行うと、差は埋まり、利益は生まれなくなる。この場合、新しい国を開拓していくことが、イノベーションといえることになる。
- イノベーションは、「技術革新」を訳されることが多いが、今の技術は複雑であり、技術だけで革新を起こせるものではない。制度、法律といった社会構造のなかに、新しい技術を取り込むなど、総合的な考察が必要である。
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| (2)インフラ・イノベーション |
| 他のイノベーションを生むイノベーションには、2種あり、「要素技術イノベーション」と「インフラ・イノベーション」に分類される。 |
| (@)要素技術イノベーション |
| 「コンクリート」、「合成ゴム」、「半導体」、「液晶」など、日本の得意とする部分である。 |
| (A)インフラ・イノベーション |
| 「銀行」、「高速道路」、「電話」、「インターネット」など、今の日本で広く利用されているものであるが、日本で創られたものは皆無である。 |
| (B)要素技術型とインフラ型の違い |
要素技術型では、製品とするまでに、他の多くの要素技術との「すりあわせ」が必要となる。例えば、「液晶」を例にとって考えてみると、「液晶」という要素技術があっても、それを製品、例えば、テレビとして製品にするまでには、各種回路、筐体などの他の技術要素とのすりあわせが必要となる。
これに対しインフラ型では、「すりあわせ」は一切必要ない。道路を造っても、特に他の技術とすりあわせをする必要はなく、車は自由に道路上を走ることができる。インターネットにおいても、一度、しくみを創ってしまえば、自由にコンピュータを接続して利用することができる。 |
| (C)さらに重要な違い |
要素技術型は、他のプロダクト・イノベーションとの連携が不得意である。再度、「液晶」の例をとると、「すりあわせ」を行ってテレビを作り、次にデジカメを作ろうとしても、再度、1からの「すりあわせ」が必要となる。つまりイノベーションを起こすには、大変な手間がかかるということである。
インフラ型では、例えばWindowsの場合、ワープロソフトも在庫管理ソフトもWindowsに合わせて作ることにより、それぞれ専用のハードウェアが必要にはならない。 |
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| (D)インターネットが典型的成功例 |
インフラ・イノベーションは、「すりあわせ」の少なさによる開発コストと時間を縮小でき、また、「ネットワーク」による新たなイノベーション機会創出につながり、イノベーションの効率化が図れることになる。
ICTの世界では、「すりあわせ」の相対コストが大きく、「ネットワーク」の効果が大きいため、インフラ型の効果が特に大きい。インターネットが、その典型的成功例と言える。 |
| (E)死の谷(death valley ⇒研究成果からその実用化までの「儲からない期間」) |
| 一般に、インフラ・イノベーションほど、それ自体の「死の谷」は深い。インターネットの場合を考えてみても、最初の研究論文の発表(1961)から、儲けが生まれている現在まで、約45年の期間が必要だった。 |
| (3)日本の概況 |
| (@)技術的ポイント |
- ブロードバンドの普及 ⇒ FTTHの普及率世界一、パケットコスト世界最低
- マイクロエレクトロニクスの国 ⇒ 家電、自動車、デジカメなど世界をリード
- ロボットの国 ⇒ 鉄腕アトムからASIMOまで
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| (A)社会的ポイント |
- 極端な少子高齢化へ
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- 安全・安心・安定へ要求の強さ
- インフラ・イノベーションを生む力が弱い
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| (4)日本の状況の変化 |
| (@)イノベーションのジレンマ |
| イノベーションのジレンマとは、渡るための冒険的コストと渡ったことで自らの立地を崩すリスクのことであり、企業においては、株主に誠実であろうとすると、短期での収益を求められ、「死の谷」を渡れないことになる。 |
| (A)日本でもイノベーションの効率化が必要に |
アメリカ式の企業統治により、大企業も余裕を失い、イノベーションのジレンマに直面している。従って、イノベーションの効率化が必要であり、そのために、意識的なイノベーションのための枠組み作りが必要である。
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| (B)イノベーションを起こすには、2番煎じではダメ! |
大型コンピュータでは、IBMを凌駕することはできない。
パソコンでは、インテル、マイクロソフトを、凌駕することはできない。
インターネットのサービスでは、グーグルが主役になるだろう。
日本発のイノベーションを狙うには、2番煎じではダメであり、次の新しい世界を切り開く必要がある。 |