IT実践勉強会
TOPページへ TOPページアーカイブスIT実践勉強会一覧2006年第2回
第2回 IT実践勉強会 要旨
●日 時: 平成18年9月8日(金曜日)
15:00 〜 16:30
●場 所: NTT西日本 熊本支店 桜町ビル
1Fプレゼンルーム
●テーマ: 「GISの概要と動向」
〜伊能忠敬から現在の活用事例紹介〜
●講 師: NTT西日本 熊本支店
ソリューション営業部 渡嘉敷 剛 氏
NTT西日本 熊本支店 ソリューション営業部 渡嘉敷 剛 氏

事務局所感−勉強会を振り返って
  政府において、平成7年に「地図情報システム(GIS)関係省庁連絡会議」が設置されたことにはじめ、現在、熊本においても、県、市町村、住民が共同で活用できるGISについての検討が進められるなど、今後さらに身近な存在として広がりをみせるGIS。
  今回の勉強会においては、GISの関連知識だけでなく、江戸時代に活躍した日本地図の父「伊能忠敬」の偉業の紹介など、大変興味深く解説を頂きました。また、GIS先進県といわれる三重県の取り組みをはじめと豊富の活用事例や、様々なデータを活用しながら講師自身が作成したという熊本県GISを紹介され、「地図を通して、様々なデータを重ねてみると、色々な応用、可能性が浮かび上がってくる」という講師の言葉も、実感頂けたのではないでしょうか。
  今回は、出席者も多く、アンケートをご記入頂いた方のほぼ全員が、「便利であり、今後、利用してみたい」と回答しており、GISへの関心の高まりを感じることができた勉強会でした。


講演要旨
GIS(Geographic Information System:地理[地図]情報システム)の基礎知識
(1)GISとは?
  『電子地図に文字データや画像等の付加情報を関連付けしたシステム』であり、その変遷は、軍事・学術利用から利用、研究が始まり、今日では、行政、民間だけでなく、カーナビなど個人での利用も広がっている。

(2)日本地図の父「伊能忠敬」
  伊能忠敬は1800年から1816年までの17年間にわたり、全国、約3万5千キロ(地球1周分)を測量、『大日本沿海輿地全図』を作成した。本地図は、当時、世界最高水準の精度を誇っていた。
  伊能忠敬の驚くべきは、49才で、庄屋の家督を譲り、それから学問に励み、55才から測量を開始、地図を作成するという偉業を成し遂げたところにある。
出典:伊能忠敬研究会

(3)GISの構成要素
  GISは、地図や台帳等の「データ」、データの処理を行う「ソフトウェア」と「ハードウェア」の3つの要素で構成される。

(4)ラスタデータとベクトルデータ
  電子地図には、ラスタ地図とベクトル地図の2種類に分類され、それぞれの特徴は以下のとおり。
  1. ラスタデータ:スキャナで読みこんだ画像データ(イメージデータ)
    -取り扱いが簡単
    -図形ごとに付加的情報(属性データ:後述)と関連付けることは不可能
  2. ベクトルデータ:数値化された情報を持った点・線・面で構成されるデータ
    - ポリライン:線を2組の座標(x、y)で表現
    - ポリゴン:面を複数の座標で表現
(5)レイヤ
  レイヤとは、データを幾層もの層に分けて管理する手法であり、各データをそれぞれ別の層(レイヤ)に持たせて、必要な情報だけを抽出し、重ねて表示を行う。

(6)図形データと属性データ
  道路、河川、家形、航空写真等の図形データに、関連付けられてデータベース化された文字や数値のデータを属性データという。
 

GIS関連技術
  実際にカーナビ等として機能させるには、GISの基礎要素だけでは不十分であり、関連技術と有機的に連携することにより、システムとして確立する。

(1)GPS
  GPSは、米国国防総省が軍事用に開発したものを民間に開放。従来は、安全保障上の問題から民間向けデータには、SAと呼ばれる精度劣化信号が含まれていて、数百メートルの誤差があった。
  2000年5月から、SAが解除され、その誤差は数10メートル程度まで精度が向上している。

(2)無線ICタグ
  例えば、猿害被害防止を目的としたシステムでは、猿に無線ICタグを取り付け、田畑等に接近した場合に、サイレン等を鳴らすだけでなく、地図上にアラームを表示するなどの応用が考えられる。

GIS先進県、三重県での活用事例
(1)住民への情報提供(http://www.gis.pref.mie.jp)
  行政から、住民に対し、各種施設、レジャー情報等を提供するだけでなく、三重県の防災情報システム「防災みえ」と連携し、電子地図上に避難所情報等も情報提供している。

(2)津地方県民局 安全・安心の通学路の整備システムづくり事業
  小学生が学校周辺の危険箇所マップ(ヒヤリマップ)を作成し、それらを基に行政が必要な整備を実施。
<例:道路整備の状況>
出典:三重県ホームページ

(3)「北勢国道HP」との連携
  国土交通省 北勢国道事務所と連携し、路面状況画像(道路監視用カメラ)とリンク。

(4)川越町 都市計画情報
  川越町の都市計画情報とともに、住民への配布用資料についてもGISを活用して情報提供。

(5)名張市 バリアフリーマップ
  公共施設のバリアフリー化を進めるための現状把握として、調査を行い、現況写真等を併せて、GISを活用し情報発信。

(6)ボランティアグループ カワセミマップ
  美しいカワセミをひとりでも多くの方々に見てもらいたいとの思いから、GISを活用し、写真とともに情報提供

(7)ゴジラマップ(住民+NPO)
  体育館で大きな地図を広げ、住民がゴジラとなって、街の情報を書き込み。それらを整理、カテゴリー分けして、GISを活用し情報発信。

各種データを重ね合わせてみると
  例えば人口分布と避難場所のデータを重ねてみると、人口分布が多いにもかかわらず、避難場所が比較的少ないエリアがあるなど、地域のもつ、様々な課題等が浮かび上がる。
  また、ファーストフードチェーン店などでは、人口分布等のデータから出店計画を練るなどの応用を実施している。
  このように地図を通して、様々なデータを重ねてみると、色々な応用、可能性が浮かび上がってくるということが理解頂けるのではないだろうか。


出典・参考
■三重県ホームページ
http://www.pref.mie.jp/
■MIE CLICK MAPS
http://www.gis.pref.mie.jp/index.html
■M-GIS
https://www.m-gis.pref.mie.jp/mgis/index.jsp
■統計GISプラザ
http://gisplaza.stat.go.jp/GISPlaza/
■NTT西日本の統合型GISソリューション
http://www.ntt-west.co.jp/solution/sol/gis/index.html
BACK ページ上部へ
熊本経済同友会| 熊本市城東町4-2 ホテルキャッスル2階 TEL:096-353-0051 FAX:096-322-5343
COPYRIGHT:© Kumamoto Association of Corporate Executives.  All Rights Reserved.