| ●日 時: |
平成19年2月9日(金曜日) 15:00 〜 16:30 |
| ●場 所: |
NTT西日本 熊本支店 桜町ビル 1F プレゼンルーム |
| ●テーマ: |
「企業が必要とする内部統制機能について」 |
| ●講 師: |
NTT西日本 ソリューション営業本部 コンサルティンググループ グループ長 宮崎 達三 氏 |
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昨今、企業で相次ぐ、粉飾、誤発注、消費期限管理などの不祥事。こういった事件を受け、金融商品取引法、新会社法に伴う内部統制の義務化など、企業においては、ますますCSR(企業の社会的責任)の取り組みが重要となっています。
内部統制については、ITを活用することで効率的に実施することができ、また、ERP的な要素を盛り込むことにより、企業として、さらに成長できる可能性を秘めていると講師は説きます。
受講者アンケートでも、大半の方々が「内部統制にて企業成長に貢献できる」「IT活用が不可欠である」としており、講師のメッセージは十分に伝わったのではないでしょうか。 |
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| (1)粉飾決算や証券取引法違反など、相次ぐ不正 |
2001/12 米エンロン(約10億ドルを水増しする粉飾決算) →元CFOなどに対し禁固数十年の見通し
2002/6 米ワールドコム(約38億ドルを水増しする粉飾決算) →元CEOに禁固25年、損害賠償4億2800万ドル
2003/10 西武鉄道(有価証券報告書の虚偽記載) →元会長に懲役2年6ヶ月
2005/4 カネボウ(有価証券報告書の虚偽記載) →元社長ら役員を起訴(公判中)
2006/12 日興コーディアル証券(有価証券報告書の虚偽記載)
2007/1 不二家(期限切れ原料を使用した商品の販売など)
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| (2)過去の主な食品偽造事件に見る不正の代償 |
| 会社名 |
不正で得た利益 |
経営への影響 |
| 雪印食品 |
約2,000万円 |
経営破綻、雪印グループ解体 (売上高約1兆円) |
| スターゼン |
約1,000万円 |
02年3月期、25億円の減収 |
| 全農チキンフーズ |
約1,800万円 |
コープネット事業連合が14億円の損害賠償 |
| 日本食品 |
約1億3,000万円 |
経営破綻、関連2社が連鎖倒産 |
| 日本ハム |
約300万円 |
冬季売上予測より、850億円の減収見込み |
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| (1)金融商品取引法と新会社法の違い |
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金融商品取引法 |
新会社法 |
| 施行時期 |
条項によって異なるが、内部統制報告に関する条文の適用は、2008年4月1日以降開始する事業年度から適用 |
2006年5月1日 |
| 対象とする企業 |
上場会社など政令で定める企業 |
1.大会社 (資本金5億円以上or負債200億円以上) 2.委員会設置会社 |
| 対象企業数 |
約3,700社(全ての上場企業) |
10,000社以上 |
| 内部統制の対象 |
財務報告が中心 |
業務全般に及ぶ |
| 内部統制の監査義務 |
あり |
なし |
| 開示内容 |
あり |
あり |
| システムの設計方法 |
政令で定める基準に合わせる |
会社の規模や業務内容に合わせて自由に設計 |
| 罰則規定 |
あり |
なし 社会的責任としてのリスクあり |
| 特徴 |
公正で透明性の高い財務報告を行う体制作りに重点 |
業務全般における内部統制の仕組み構築を義務化 |
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| (2)金融商品取引法の罰則規定 |
内部統制報告書を偽った場合は、5年以下の懲役または500万円以下の罰金、またはその両方。法人に違反行為を問う場合には5億円以下の罰金。 有価証券報告書を偽った場合は、10年以下の懲役または1,000万円以下の罰金、またはその両方。法人に違反行為を問う場合には7億円以下の罰金。 |
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| (1)業務の有効性と効率性 |
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取締役会 内部統制の基本方針を決め、経営者の業務執行を監督する
経営者 取締役会が定めた基本方針に基づいて、内部統制の整備・運用を行う
従業員 方針や手続に従って日々業務を行い、問題点などは逐次報告する
監査役または監査委員会 取締役会および経営者の業務執行や内部統制の整備・運用状況をチェックする
内部監査人 内部統制の整備・運用状況をモニタリングし、改善策を提案する
内部統制は、社員全員が取り組むプロセスであり、経営者から取締役、監査役、従業員まで、それぞれに内部統制の運用に関して、外部に対する責任を持つ。
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| (2)財務報告の信頼性 |
| 数多くの利害関係者(ステークホルダー)に対して財務報告を行う義務があり、正しい財務報告を行うことは企業の存続に不可欠である。 |
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| (3)法令等の遵守 |
| 守るべきルールは法律だけではなく、むしろ遵守の対象は明文化されていないルールにあり、これらを破ると、社会的制裁、批判を受け、取り返しがつかないほどの大きな損失を被ることがある。 |
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| (4)資産の保全 |
| 企業は多くの資産を保有しており、これら資産を維持、有効活用できないと企業の競争力は低下する。また、資産の更新、廃棄、売却といった判断も重要となる。 |
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| (1)統制環境(Control Environment) |
| 経営者の考え、企業文化・風土、経営目的、経営目標、ミッション等、組織内のすべての物に影響を与える社内環境 |
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| (2)リスクの評価と対応(Risk Assessment) |
| 事業活動におけるリスクの識別と影響の分析ならびにリスク管理手続き |
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| (3)情報と伝達(Information & Communication) |
| 経営者との意思疎通、社内外の利害関係者との情報伝達を確保するための仕組みと手続き |
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| (4)統制活動(Control Activities) |
| 経営者の指示を適切に実行させるための方針と手続き |
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| (5)監視活動(Monitoring) |
| 内部統制システムの有効性を継続的に監視・評価する仕組みと手続き |
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| (6)ITへの対応 |
| 内部統制が有効かつ効率的に働くよう業務に組み込まれるシステム機能 |
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| (1)記録:内部統制対応における作業の進め方 |
| ◆Step1 |
方針決定・範囲策定 |
| ◆Step2 |
文書化 「業務フローチャート」「業務記述書」「リスク・コントロール・マトリクス」からなる文書3点セットを作成する |
| ◆Step3 |
有効性の評価 |
| ◆Step4 |
改善計画書作成 統制上の不備に対して、いつまでに、どのように改善するかを計画書として作成する |
| ◆Step5 |
不備の改善 |
| ◆Step6 |
報告書作成 経営者自身が自社の内部統制の有効性について評価し、内部統制報告書に宣誓する |
| ◆Step7 |
監査人による監査 内部統制報告書及び有価証券報告書に対して監査証明を行う |
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| (2)記録:文書3点セットが重要 |
◆業務フローチャート 業務を進めていくための手順を図式化。必要な書類や決裁などの流れを時間軸と担当部署に基づいて整理。 |
◆業務記述書 業務を行う担当者が作業内容や手順などをまとめた文書。 |
◆リスク・コントロール・マトリクス(RCM) 業務フローを整理することにより、明らかになったリスクとその対応策としてのコントロールなどが記載された一覧表。 |
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| (3)モニタリング:内部統制の検証 |
| 内部統制を監視・評価するためには、「日常的モニタリング」「独立的評価」の2つのポイントがあり、明らかになった問題点は、そのつど組織内の適切な責任者へ報告することで有効に機能するようになる。 |
◆日常的モニタリング 日々の業務の中で、内部統制のしくみが有効に機能していることをチェックすること。
日報、月報、例外データリストなどを、管理者がチェック
滞留債権リスト、不移動在庫リストなどの検討と対応
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◆独立的評価 日常的モニタリングとは別に、独立した視点で、定期的または随時行われるチェック活動のこと。
経営者や取締役会による評価
監査役または監査委員会による評価
内部監査による評価
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| 内部統制運用にあたり、特に文書化において、各文書間との連動をさせるなど、ITの活用は不可欠である。但し、ITは万能ではなく、メリットとデメリットを意識した活用が必要である。 |
(メリット)
多くの情報を迅速かつ正確に処理できる
経営資源の管理が一元的に行える
一つ一つ確認する手間が省ける
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(デメリット)
例外的な状況・事柄に対応しづらい
システム障害やエラーが全社的に影響する
ユーザの知識やスキルを向上させないと使いこなせず機能しない可能性がある
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| 内部統制では、会社の業務を横断的、統合的に処理できることが必須であることから、ERPパッケージの活用がひとつの答えであり、ERPを活用することで、業務の効率化が期待できるだけでなく、内部統制の基盤を支える堅牢なITインフラとなるだろう。 |
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