リレーインタビュー
TOPページへ TOPページアーカイブスリレーインタビュー一覧2006年第2回
企業リレーインタビュー
 
株式会社福田農場ワイナリー
代表取締役社長
福田興次 氏
(熊本経済同友会幹事)

【インタビュー風景の動画】
 
1. 事業の原点
−両親の“夢”を引き継ぎ、地域の誇れる“甘夏みかん”を徹底活用する−
県内初の観光農園
−両親の夢と現実を引き継ぐ−
当初、甘夏みかんの観光農園として両親から事業を継承したが、単なる観光農園では経営的に非常に厳しく、何とかしなくてはならない現実と、水俣の地で何とか誇れるものを生み出して行こうという夢を引き継いだのが、原点と言える。
“甘夏みかん”を使い切る
−“甘夏みかん”になったつもりで考える−
地元で誇れるものとして、地域の特産品である甘夏みかんを活用した商品を考えた際、甘夏みかんジュースに行き着き、一から独学で生産を始めたが、当時、補助金制度のない時代であり、常に逃げ道のない状況(=常に攻めの経営)が、何とか製品化にこぎつけた要因ではと振り返る。
そして、ジュースから始まり、ジャム、ワイン、地ビールなど、徹底的に“みかん”を活用し深堀した展開を行ってきている。これは、自分が“みかん”になったつもりで考え抜いた結果が、毎年の製品化に繋がり、少しずつ、自信をつけてきた結果だと言える。
“甘夏みかん”と人との出会い
−事業多角化のポイント−
甘夏みかんを掘り下げて事業展開する際に、自ら考え抜くという点ともう一点、大切なポイントがある。それは、“人”との出会いである。
大分の一村一品に先駆け、東京への地域特産品としての甘夏ローヤルの展開では、鶴屋百貨店の宮嶋社長(当時)との出会いよる出資や、甘夏ワイン(サングリア)への製品化の際には、メルシャンとの連携による製品化、地ビールの製品化の際には、アサヒビール樋口社長(当時)との出会いによる合弁会社設立など、転機となる際には、必ず“人”との出会いがあり、より良いパートナーシップが生まれている。
2. 地域を生かす
−地域の生かし、連携・協調することが観光振興に繋がる−
スペインとの出会いと地域を生かし連携するという発想で観光を考える
−地域(地形)の良さを商品化する−
現在、湯の児スペイン村として、年間20万人以上の観光客が訪れるようになっているが、これは、水俣の地形・特産物を生かした結果が、今を繋がっていると考える。
これは、気候的、地理的にスペインに類似した地域の特産物を利用した食の提供や、地元の廃材利用による建物など、地域を生かし、地域に利益を還元した結果が事業成立に繋がっていると言える。
地域の観光について
−九州という一つのブランドで考える−
現代の効率化、スピード化に反し、“あそび”や“むだ”といった部分を重視しながら、九州という一つのブランドとして連携・協調してはどうか?と考えている。
例えば、九州7県の地域性を色として表現し、虹色(レインボー作戦?)としての個々の個性を主張しながら、連携して商品化に取り組んではどうかと考える。
また、観光を考える際は、常に川下(顧客)の発想で、あいうえお(あそび、いやし、うまい、えらぶ、おもてなし)の考えで実践している。
水俣の環境(問題)を生かす
−全てをプラスに捉え地域を生かしていく−
水俣という地域を考える際、環境という点が挙げられるが、先ず環境を考える際に、まず「雨」になって考えるようにしてはどうか。これは、山から川へ、そして、海へ流れるように、一つの水系によって環境が構成され、文化が形成されるのではと考えている。
そうした捉え方を基に水俣では、山から海に至る一体的な捉え方で環境イベントや観光商品化を考えて実践している。つまり、効率性を追求する経済(圏)的な考え方とは違った、環境、文化といった見方があっていいのではと考えている。
そして更に、過去の教訓を糧にして、マイナスに捉えるのではなく、プラスに捉えチャンスとして生かしていくことが必要だと考える。
3. 更なる飛躍に向けて
−更なる地域からの発想−
更に甘夏みかんを活用する
今も、甘夏みかんを利用した製品化を考え続けており、みかんの皮を利用した環境に優しい石鹸、シャンプーや、癌抑制に効果のある成分を利用した健康機能食品の開発など、健康、環境といった分野へ、更なる展開を図っていく。
次代の“人”を育てる
今後の事業展開や地域づくりを考えた際には、長期的な視点で考えた場合、やはり“人”の育成が肝要であり、少しずつ、且つ、着実に取り組む必要がある。
1年では苗を育て、10年では木を育て、100年では、人を育てるという言葉があるように。
4. 最後に −会員への皆さんへのメッセージ−
−観光的な特質を活かした考え方・生き方を! −
地域を生かし、地域と連携・協調した考え方を持つことで、自分だけの「利」だけではない地域全体の「利」を得ることができ、地域に貢献できる事業が確立できる。
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