2008年 熊本経済同友会 新年会
代表幹事 挨拶

明けましておめでとうございます。2008年の年頭にあたり、一言ご挨拶を申し上げたいと思います。
昨年は、熊本経済同友会では、「交流、そして連携〜変革に向けての行動」のテーマのもと、
様々な交流、連携強化への具体的な提言をおこなうことができました。
ひとえに、会員各位の熱心な取り組みとご協力の賜物と深く感謝申し上げます。
また、本日は年頭のご多用の折にもかかわりませず、
潮谷県知事、幸山市長のご臨席を賜りましたことに厚く御礼を申し上げます。
さて、昨年のわが国経済は、戦後最長の「いざなぎ景気」を越えたと言われましたが、
原油や穀物価格の高騰に伴う物価の上昇、定率減税廃止や建築基準法改正をきっかけにした住宅着工の減少、
さらにはかねてより懸念されていました米国におけるサブプライムローン問題の影響により景気減速が懸念される状況になりました。
このような中にあって、本県では半導体関連を中心とする先端産業や輸送用機器関連産業の増産に向けた
設備投資が活発に行われ、加えて上半期の企業立地件数も過去10年間では2番目の高水準となっています。
それらの結果として2006年度の県内製造品出荷額が過去最高を記録するなど、
将来を見据えた産業基盤が着々と整備されています。熊本県での永年のご努力の結果であり、改めて敬意を表する次第です。
一方、熊本市では、熊本城築城400年を記念しての様々な企画が催され、
築城記念との連携による活性化への取り組みが活発化したことは、
当県の魅力を高め、広域からの集客に繋がるものと確信しております。
3年後に迫った九州新幹線の全線開業に向けての確かな歩みでありますし、
このような連携が熊本県の観光、食品工業、農水産業の振興に新たな活力を与えるものと期待しています。
しかしながら、成熟化社会への移行のもとでの消費の縮小、公共投資の抑制IT化の進展による競合範囲の拡大原油、
素材価格高騰による収益面への影響のもとで、当県の強みでもある農業生産額が31年ぶりに3千億円を下回ったことから、
景気回復の実感が湧かない現状にあると思います。
このような中にあって、昨年の熊本経済同友会の具体的な活動といたしましては、
IT部会は、話題の3D空間セカンドライフの体験セミナーや様々なIT機能の実践的研修会を開催しました。
インフラ部会では、地域高規格道路の連続整備を国交省・熊本県に要望を行いました。
経営開発部会では、地域の経営者と社会科学系の研究者の交流組織であるMLOの立ち上げを支援。
国際部会では、熊本港の整備促進を国交省、熊本県、熊本市に要望しました。
工業振興部会は、人材育成制度に関して産学官連携で、検討を行っています。
地方財政部会では、道州制、政令指定都市への研鑽を深め、
新しい観光・集客に関する部会では、先進地域の実態調査に基づき観光産業振興に関する課題解決への提案を行っています。
熊本フォーラムは、第10回開催を期に、九州横軸の連携をテーマとして長崎県、大分県同友会を交えて討議し、
青壮年部は、第17回南九州経済連絡会で、南九州での道州制のあり方について討議しました。
熊本経済同友会が横断的かつ各県連携のもとで交流と連携活動を実践できたことは、
皆様の真摯な取り組みの結果として、心強さを感じているところです。
本年でありますが、引き続き不安定な米国経済や物価上昇による消費の伸び悩みなどの影響により、
厳しい経済局面も予想されますが、一方ではアジア経済の継続的な拡大に伴い、
輸出関連企業の業績は拡大が見込まれるなど、複雑な情勢下にあると思います。
県内にあっても、グローバル化、少子高齢化に伴う社会構造上の問題や原油価格などの高騰、
円高などの経済変動要因は、各地域、各企業に、市場ニーズへの対応力を試し、存在価値を問いかけてくることになると思います。
熊本経済同友会では、これまで「自立」「交流促進」「連携強化」のテーマで活動を展開し、産学官の交流、連携も活発化してまいりました。
今後は、当県が持つ豊かな自然、工業集積、歴史・文化、優れた農水産物、九州での地理的優位性などの資産の利活用、
それぞれの資産の融合によって相乗効果が発揮される仕組みを築くことが必要と思います。
そのためには、われわれ経済界だけでなく、学・官・住民によって、市場ニーズの視点から地域資産の価値を再評価し、
活用のための工夫を具体的に策定し、実践することが必要ですし、
その結果が他県、他の都市に対する熊本県の優位性を確立することができると思います。
2008年度は、会員の皆様の熱意に満ちたご協力を賜りながら、目的の達成について、具体的な提言活動や自らの企業活動に反映させ、
地域経済全体の浮揚に結び付けるよう、より実践的な活動を展開していきたいと考えます。
最後になりましたが、本日お集まりいただきました皆様をはじめ、
熊本経済同友会会員の皆様の、ますますのご健勝を祈念いたしまして、
新年のご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。