視察報告
TOPページへ TOPページアーカイブス視察報告一覧2006年第1回
2006年度 新しい観光・集客に関する部会
韓国/蔚山・慶州 視察 


来年に迫った熊本城築城400年祭をどう熊本全体の観光と結びつけ展開していくか。
新しい観光・集客に関する部会では、本年度の部会活動を「築城400年祭と熊本の観光」に焦点を当てます。
その第一弾として、韓国:蔚山城・西生浦倭城がある蔚山市を中心に視察いたしました。
参加者は以下のとおり。(五十音順、敬称略)

飯田 俊之 (財)地域流通経済研究所 研究員
亀井 創太郎 亀井通産(株) 代表取締役社長
堤 隆一郎 堤化学(株) 代表取締役社長
中川 芳昭 熊本県商工観光労働部 次長
野口 敏夫 野口・千葉法律事務所  弁護士
宝塚 峰隆 (株)大津技研 部長
本坊 雄一 南九州コカコーラボトリング(株) 代表取締役会長
村本 佳隆  (株)村本鶏卵 代表取締役社長
渡辺 純一 熊本県商工観光労働部観光物産総室 審議員
渡辺 幸夫 熊本商工会議所商工振興部 副部長
渡部 義賢 熊本市経済産業局 次長
恒成 貴子 熊本経済同友会 事務局員
岩野 泰祐 JTB九州(株)熊本支店 添乗員

計13名


6/9(金) 1日目

13:30 韓国:金海(キメ)空港 到着

金海国際空港外観。韓国の釜山広域市江西区にある国際空港。釜山のみならず、ソウル(金浦国際空港)や済州など国内線への乗り換えも可能な朝鮮半島南部の空の玄関口。 現在の空港横に建てられている新空港。本年度に完成予定。 金海国際空港から蔚山市へ移動。外の景色は日本と大差が無い。手前にビニールハウスが、山の手前、釜山市にはマンション群が見える。



14:30〜15:30 現代自動車視察

蔚山市は現代自動車の街である。
現在、現代-起亜自動車グループ全体の世界総販売台数はアジアに本拠を置いている自動車メーカーではトヨタグループ、日産、ホンダに次ぐシェアを誇る。
蔚山湾沿いに、150万坪の総敷地面積を持ち、自動車生産の単一工場としては世界最大規模。
従業員の数は34,000人と大所帯である。
5つの生産工場を持ち、その中には2つのエンジン工場、トランスミッション工場、鉄工所も含む。
生産過程で発生する洗浄水の浄化施設などにも力を入れている

現代自動車ロビーにて プレゼンルームでVTRを鑑賞。ガイドは日本に留学経験のある女性。 現代自動車全景。湾の対岸全て現代の敷地。造船所も含んでいる。

 現代自動車のプレスリリースやインターネットなどで見てみると初期段階の品質管理で世界的に高い評価を得ている。現場の最終チェックには確認者の名前を表記するなど責任ある仕事をさせる仕組みづくりを行っている世界企業であるということは、工場の敷地内の道路脇にびっしり並べられた輸出車の数を見ても明らかだ。。港付近の駐車場には輸出車が国別に並べられ、その中にはアフリカや中東諸国の国旗が見えた。
4.5万トンの船が3台入る港には、すでに巨大なタンカーが2台停泊していた。船一台に4000台収容でき一日12,000台の輸出が可能である、とのことだった。

現代自動車の事業規模の大きさに目を見張りつつ、一行は次の視察場所へ向かった。


15:45〜16:45 捕鯨博物館視察

捕鯨博物館は湾を挟んで現代自動車の広大な敷地の対岸に位置する。
海のすぐ傍であるため海風が気持ちがよかった。
鯨祭りは、捕鯨博物館脇の空き地で開催されており、博物館周辺には家族連れが多く見られた。

捕鯨博物館。 捕鯨博物館周辺。高い建物はなく、鯨料理の店など見え、のんびりとした雰囲気であった。 鯨祭りにあわせてスケッチ大会が開催されていた。大人も一生懸命描いていた。
博物館内で捕鯨の歴史について説明を受ける参加者。 蔚山市の模型を見ながら蔚山城の位置などの質問も飛ぶ。 捕鯨に使われた道具も本物が展示されている。
巨大鯨の実物大のモデル。皮膚にまだらに見えるのはフジツボ、とのこと。 当時の捕鯨の様子。 捕鯨博物館から湾を臨む。対岸には現代自動車関連の工場が見える。



17:00〜17:30 鯨祭り視察

捕鯨博物館脇で開催されている鯨祭り会場へ移動。熊本市のブースへ立ち寄り、ハングル語で書かれた熊本市の観光案内を次の蔚山経済人協会との交流会で配付するため確保する。 会場も奥に進んでいくと、鯨料理が食べられるブースが数多くあり、地元の人が鯨を食べる姿が見受けられた。

祭り初日ということだったが、人影もまばらであまり盛り上がっている様子ではなかった。バスで移動する間も、蔚山市全体あげて鯨祭りをアピールしている様子が見られなかった。(フラッグ、看板、ポスターなどPRするものが少なかった)
また、祭りの会場も土のままで未整備の所が多く足場が悪かった。天気が悪い場合の会場設営も考える必要があると感じた。
祭りがいまひとつ盛り上がらない理由として、捕鯨が既に禁止になっていることも考えられる。確かに祭りのメインである鯨が捕獲禁止で、世界的に捕鯨はタブーとされている状況では祭りも捕鯨文化(鯨を食べることも含め)だけで展開することは非常に難しい。地域固有の文化を活かし、上手く地域振興と結びつける手法とは何か、考えさせられた。
メイン会場。ステージ脇のテントではオーケストラの生演奏が行われていた。 イベントブース。熊本市も観光アピールの為毎年ブース出品している。 韓国の伝統的な踊りを見ることが出来た。


18:30〜22:30 (社)蔚山経済人協会との交流会


蔚山の名物である鯨料理を、現地の方に教えて頂いた地元でも一番という店で舌鼓を打つ。
事務局は、鯨料理というと子供の頃食べた冷凍の赤身しか経験経験がなかったので、凍っていない赤身が馬刺しのようで臭みがなく美味しかった。

(社)蔚山経済人協会の出席者は以下の通り。皆さん40代と若く、お酒も強いパワフルな方々であった。
Kim Dae Hak 氏 (第一タクシー会長)
Yoon Jae Ouk 氏(面白い未来旅行社長)
Bae kin Jin 氏(星雲建設社長))
Kim Jae Seuk 氏(デシン企業社長)
Kim Ik Hwan 氏(法律事務所長)
Hur Deog Ryong 氏(ドックシン運輸常務)
Song Byung Chul 氏(蔚山総合建設機械)
Sohn Jeong Hee 氏(ジャンハン特許法人社長)
Cho Han Cheul 氏(メトライプ生命支店長)
Koo Ja Il 氏(会計事務所長)

通訳の方を通しての交流であったが、蔚山市の観光や経済について多くの情報を得ることができ、また交流という意味でも大変意味のある会合を持つことができた。
また韓国名物の「ノミニュケーション」も体験することが出来、やはり同じアジア圏の人間なんだな〜と思った事務局であった。
@鯨の刺身、ベーコン、燻製の盛り合わせ。赤身や燻製は旨いが、ベーコンや脂肪の多い部分は生臭さがあった。
A鯨肉のチゲ。
Bにらや白菜のキムチ。鯨の盛り合わせと一緒に食べる。
右:蔚山経済人協会
   Cho han Cheul氏
中:大津技研 宝塚峰隆氏
左:村本鶏卵 村本佳隆氏
ちなみにhan Cheul氏は飲ませ上手。
蔚山経済人協会の方々と料理を楽しむ亀井部会長(中)と野口敏夫弁護士(左)。




6/10(土) 2日目

9:30〜12:00 西生浦倭城(スサンポワジョウ)・蔚山倭城(ウルサンワジョウ)視察

@西生浦倭城
まさに熊本城の石垣とそっくり!

西生浦倭城は現在の蔚山市の中心部から南に約15kmほどの位置する海に面した小高い200mの山の上に築かれた。海は入り江になっており、城の築かれた山の北側には川も流れている。形態は山城。山頂に本丸、山腹に二の丸、麓に三の丸という配置である。本丸には天守閣も築かれた。
現在では、山頂と山腹に石垣のみが残る。朝鮮半島に当時築かれた倭城のなかでも保存状態が良い。このため築城研究の貴重な資料ともなっている。
当時の城の様子を表した絵。



西浦生倭城・蔚山倭城歴史

1590年 豊臣秀吉日本を統一、アジア圏への支配欲を強くし明と朝鮮半島支配へと推移。
1592〜1593年 文禄の役 明への道を借りるという名目で朝鮮半島へ16万の兵士を送り込む。
1593年 加藤清正、西生浦倭城を築城。
1594年 文禄の役の和平交渉が、西生浦倭城内で行われた。朝鮮側の記録では4回行われている。
1597〜1598年 慶長の役 和平交渉が決裂したため、再度開戦。
1597年 毛利秀元・浅野幸長らにより蔚山倭城が築城される。
1598年 豊臣秀吉の死去を受けて蔚山倭城は放棄される。
      朝鮮側の資料では明の麻貴が城を奪うことに成功となっているようである。
1599年 文禄・慶長の役で戦死した人を弔うため蒼表堂が作られる。
1601年 加藤清正、熊本城を大規模築城。

バス内から城を臨む 城の周りはこのような田園風景。 昨日の鯨博物館に引き続き、文化遺産解説士金青子女史に西生浦倭城の歴史について詳しく解説してもらう。
畑の中に石垣がある状態。武者返っているのが分かる。 石垣が畑の中を山の方まで伸びている。 畑の中を山に向かって歩く一行。
蔚山町振興会の方々と偶然お会いした。 山の中頂上を目指す。
途中にも石垣が多く見られた。
頂上からは海まで一望できた。清正もこの景色を見たのかと想像する。 石垣の保存状態の良さに驚かされる。 天守閣はなく、現在は石垣だけが残っている西生浦倭城だが、熊本城に慣れ親しんだ我々には感慨深いものがあった。


A蔚山倭城

蔚山倭城は、蔚山市内にあり現在は市民の為の公園となっていた。公園は小高い山のようになっており、ほんの少しの石垣を草木の間に確認できる程度であった。、城跡は「地方文化財」に指定されている。
公園内の案内にて蔚山城の戦いを描いた歴史画を見る

公園内の設備で運動をする市民 石垣は裏手の林の中にひっそりと隠れていた。 蔚山城跡公園から蔚山市内を臨む。



14:00〜17:00 慶州(石窟院、仏国寺、慶州国立博物館、公設市場等)視察

慶州国立博物館 仏国寺にて記念撮影 公設市場を見学。一般の市民が買い物に来ていたが、大型ショッピングセンター等に客を取られ近年賑わい不足との事。


18:30〜20:30 瑶石宮(国指定重要文化財)にて韓国宮廷料理を体験
瑶石宮入り口。日本で言う料亭、といった趣。 ここでは韓国の伝統的な民家で宮廷料理を食べることが出来る。 思わず和む一行。
ずらりと並んだ食事。 朝からの山登りの為ビールも進む。 食事と供に民謡や踊りを楽しんだ。

                                                      (文責:事務局)
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